生きねば。
5月に、生まれて初めて、断捨離をやってみたんです。
もう、捨てに捨てました…。
その量、90Lのゴミ袋10枚分の不用品+プラスチックケース+金属ラックetc.。
極め付けは、高校時代に実家の自室で観ていた、14型のブラウン管テレビ(;’∀’)
すっごい邪魔だったのに、何度引っ越しても、何か手放せなくて、ずっと部屋に置いてたんです。
高校時代、家庭不和から来る体調不良により、長期の不登校になったことがあるので、何か、その頃の呪いが続いてたのでしょうか??
数か月前、偶然目にしたネットの記事で、
「低所得者の部屋には、不要なブラウン管テレビが置いてある確率が高い」
って書かれていて、膝が震えました。
確かに、その頃は仕事をしていたとはいえ、私も完全なる低所得者。
それなのに、すぐに処理しようとは思えなかったんです。
思い切った断捨離の切っ掛けは、今まで好きだと思ってなかった男性を、好きだって気付いてしまったこと。
出会って数年経ちますが、会ったのは数える程だし、初めから、あっちは私をそういう対象で見てないってことは明言されてました。
その時は平気だったのに、今はもう、耐えられませんでした。
もうこの先、この人とドキドキな恋愛関係にはなれることはないの…?って、頭も心もいっぱいいっぱいになって。
取り敢えず、何かを吐き出さなきゃ!っていう、命からがらの思いに全身を支配されてしまいました。
ここで、食欲がなくなってスリムになれる乙女マインドと虚弱体質であれば…と思うと残念極まりないのですが、神の下されし大切な命を邪険にしたら、罰が当たりますから、そんな我儘は申しません。
このままでは頭がおかしくなりそうっていう恐怖を感じ、ネットで、断捨離のやり方を相談しました。
投稿式の場所だったので、アドバイスが頂けるか不安だったのですが、幸い、とても親切に教えて下さる方々ばかりで、その日の内に、すぐに使えるテクニックを知ることが出来ました。
パソコンから離れた後、取り憑かれたように、部屋中の不用品をゴミ袋に入れまくりました。
そこから2週間ばかり、寝ても覚めても、次は何を捨てようか、ってことばかり考えてました。
ゴミ処理券を買い、今日はこれを回収して貰える日だからこれが捨てられる、今日は不燃ごみの日だからこれが捨てられる、今日は資源ごみの日だからこれが…って、他校との試合前から、勝利を確信して練習している部活動中の学生みたいに、テンションアゲアゲでした。
本当に要るか要らないか、なんて、殆ど考えず、現時点で使ってないものは、容赦なくお別れしました。
本やCDも、売らずにそのままゴミの日に出しました。
昔から、生理整頓が下手で、良く叱られてました。
1人暮らしがそろそろ人生の半分になるのに、部屋がすっきりしていることなんて、ほぼありませんでした。
そんな私の部屋が、スッキリしました。
片付けなきゃ…って、ストレスを感じることが無くなって、心が軽くなったし、やれば出来るんだ♡って、自分のことを少し好きになれました。
要らないものが目に映らないっていうだけで、穏やかな気持ちになれました。
そうすると、好きな人に対する気持ちも、変わって来たんです。
恥ずかしながら、彼を恨みがましく思っていました。
彼は誠意をもって、女性として見ることはないから、って言ってくれているのに、そのことを逆恨みしていました。
勝手に恋をして、叶えようと必死になりたくても、好きとすら言わせて貰えないんだって、苦しんで。
本当に本当に、馬鹿でした。
もしあの時、泣いてばかりの自分の体に鞭打って断捨離を決行しなかったら、今も多分、1人相撲を続けながら、時間を浪費していたと思います。
彼は、とても美しい人でした。
そして、仕事も人一倍、熱心にする忙しい人でした。
いつも周囲の注目を浴びているから、期待に応えようとして、必死でした。
恐らく、彼は歯を食い縛りながら完璧を目指していたのだと思います。
全然完璧になろうと努力をしないまま、平気で彼の前に姿を見せる私を見て、お節介と、苛立たしい気持ちを込めて、
「もう少し、痩せたら?」
って言ったのかもしれません。
丁度、本当に本当に、人生が変わるのか…っていう節目の出来事があったタイミングで再会したので、私はパワーダウンしていました。
幸運なことに、食べ過ぎる自分を止めたいと思って、少しずつ実行していたところだったので、素直に受け止められたのだと思います。
辛かったのは分かるけど、過ぎたことは仕方ない。
これからは好きなことをして、ずっと続けられるように、努力すればいいよ。
そんな風に、優しく言ってくれる人を、私は間違って、恨もうとしていた。
心が片付いていないと、人間は、自分の感情を取り違えてしまうんだな、ということが、良く分かりました。
もし今、頭と心がめちゃくちゃで、部屋も片付いていない、という人が居たら、要らないものを、捨ててみて下さい。
問題は解決しなくても、対する自分のあり方が、変わるかもしれません。
忙しくて、本当は人間不信なのに、時間を作って、少し遠くから、わざわざ会いに来てくれた彼。
連絡貰っても、すぐには会えないからね。
彼は、私の気持ちに気付いていました。
その突き放した言葉の中に、優しさと真実が含まれていることに気付かず、嫌われるようなメールを送ってしまった私。
馬鹿だったなあ、と思います。
もしかしたら、もうずっと会えないのかもしれないけど、まだ今も、好きです。
だから、一昨日からプチ断食をしてみました。
深い空腹感を知ることで、また新しい世界の扉が開けました。
彼への気持ち、半分くらいはもう昇華していて、執着は、薄らぎつつあります。
私は多分、彼への気持ちを心に残したままでも、きっと、他の誰かを愛することが出来るでしょう。
そして、その人も愛してくれるのなら、逃げることなく受け止めます。
それが良いことか悪いことかなんて考えず、自分に素直に、遠慮なく、思うように生きて行こうと思っています。